シャバダバシャバダバ

昨日の夜の地下鉄で。

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「円山公園から、会社まで?」
「走ってどれくらいスか」
「15分くらいかなあ」
「若いっスね、係長。半袖だし」
「君だって若いだろう。ほら、片足スクワット。君にもできるだろう」
「いや、地下鉄がゆれて…」
「できてるじゃないか」
「係長よりずっと若いんで、できて当たり前かもしれないですね」
「君、11PMって知ってるか?」
「知らないっス」
「ウソ!いやあジェネレーションギャップ。♪シャバダバシャバダバ、シャバダバシャバダバって、知らない?」
「♪シャバダバシャバダバ?」
「♪シャバダバシャバダバ」
「♪シャバダバシャバダバ?」
「♪シャバダバシャバダバ」
ふたり「♪シャバダバシャバダバ、シャバダバシャバダバ…」

黒いバラの話

地下鉄で、バラの花束を抱えた人を見ました。全てつぼみで、色は黒。
「珍しい色ですね」
「夜になると咲くんです」
その時、何かの故障か、地下鉄が急に止まって電気も消えました。あたりは突然真っ暗。周囲の人たちが何事かと騒ぐ中、その人が言いました。
「ほら見て。咲いてる」
「真っ暗で見えませんよ」
「私にも見えないの。このバラ自身も、今自分が咲いていることはわからないかも」
「どうしてあなたにはわかるんですか?」
「嗅いだことのないすばらしい香りがするからよ」
その時、車内に電気が戻りました。とたんにバラはしおれてしまいました。

タッタカター

駅についたときに、盲人の人も一緒に降りました。
階段へ向かう彼の白い杖が、ホームをたたきます。「タッタカタ、タッタカタ」。
いつしかホームを歩く私の足取りも、タッタカタ、タッタカタというリズム。
周りを見ると、ホームを歩くすべての人の足が「タッタカタ、タッタカタ」。
走り去る地下鉄の車両の音も「タッタカタ、タッタカタ…」。
家に帰ってもそのリズムが頭をよぎり、夜中に目が覚めました。

お母さん、あいてるよ!

昨日、会社から帰宅する地下鉄の話です。
西11丁目駅だったでしょうか、親子連れが乗ってきました。空いている席に小学3年生くらいの男の子が座り、その横に、幅30cmくらいの空白ができました。
「お母さんあいてるよ! ほら、お母さん、ここ入れるよ!」
ちょっと横幅のあるお母さんは下を向いて真っ赤になって首を振っていました。

ハーメルンの笛吹き

平日の7時45分なら、毎日です。地下鉄の人々、パート9。
琴似駅の改札を出て、すぐのところで20〜25才くらいの女性がベンチにたむろしています。
そこへ現れるのが、身長190cmくらいの女性。
バレーボール選手でもやっていたかというような、背の高さ、そして細さ。
問題は、この方は毎日現れるのに対し、集まる女性たち(ふつうの人たちなのに、小さく見える)人たちが毎日違うこと。

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師匠!

地下鉄の人々、第8弾。麻生駅で見かけた男性。
クロっぽい和服に足袋、雪駄を履いています。年は50才代と思われますが、背が高く、歩き方もしゃなりしゃなりと女性のような柔らかさ。
日本舞踊か何かの先生のようですが、気になるのは左耳に輝くピアス。
伝統的な世界の人がピアスなんて、ちょっとあり得ない感じ。じゃあ、この人は何の先生なのだろうと思っていると
「師匠!」

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魚肉ソーセージ

今回は人ではないんですが、地下鉄での謎について。一緒に考えてください。
昨日、琴似駅ホームに赤っぽいビニールが落ちていました。
近づいてみると、魚肉ソーセージの皮というかビニールです。中身はありません。
無造作に落ちています。
しかし、なぜ魚肉ソーセージの皮が、皮だけが地下鉄のホームに落ちているのか? 理由をいろいろ推測してみました。
 誰かがここでソーセージを食べて、皮を捨てた
 バナナの皮を置いて誰かが滑るのを観察しようと思った人が、間違えてソーセージを買ってしまったので、それを置いた
 地下鉄の動力は、実は電気ではなく魚肉ソーセージ。駅員さんがその皮を捨てるのを忘れた

これら以外に考えられることはありませんか。どなたか教えてください。