タッタカター

駅についたときに、盲人の人も一緒に降りました。
階段へ向かう彼の白い杖が、ホームをたたきます。「タッタカタ、タッタカタ」。
いつしかホームを歩く私の足取りも、タッタカタ、タッタカタというリズム。
周りを見ると、ホームを歩くすべての人の足が「タッタカタ、タッタカタ」。
走り去る地下鉄の車両の音も「タッタカタ、タッタカタ…」。
家に帰ってもそのリズムが頭をよぎり、夜中に目が覚めました。