脚本の構成の作り方

脚本の構成の仕方について、知っていることをお教えします。

 

物語とはエピソードのつながりを編集すること

「ス
トーリーをつくろう」と思うと、なかなか難しい。というのはストーリーは登場人物の数プラス登場人物同士の組み合わせ分必要だから。そもそもストーリーと
は一気に考えきるものではなく、断片的なエピソードの組み合わせなのです。つまり物語とは個々のエピソードの組み合わせを編集することにほかなりません。

エピソードは、「こんな人物がこんな風景の中にいたら面白そうだ」「こんなシチュエーションでこんな台詞を言わせてみたい」みたいなことでもけっこう。

それらを組み合わせて全体をつくるわけですが、その最も基本的な構成を以下に書いてみます。

 

最も基本的な脚本の構成

・3幕構成(観客が流れを把握しやすい、また途中2回の暗転=見ることから解放されて休憩できるから)

・人物数は4〜8人(少なすぎては展開しにくく、多すぎては使いにくいから)

・上演時間は1時間40分(小劇場のイスは観客が2時間座るにはつらい。目安として400字詰め原稿用紙1枚でほぼ1分)

 

幕それぞれをさらに3分割

1幕 人物の紹介、問題の提起、その決定的転機

1-1:メイン人物の紹介。メイン人物は最初に登場する必要はないが、早めに出す。(例:探偵が警部を訪ねる)

1-2:問題の発生、あるいは観客への問題の告知(例:殺人事件の発生)

1-3:問題が収集できない状態までふくらむ(例;第2、第3の殺人の発生)

 

2幕 展開、逆転、さらに展開

2-1:問題解決への動き(例:容疑者の浮上、解決へ動き出す)

2-2:逆転。それまでの見え方が全て覆される(例:容疑者の殺害)

2-3:逆転を受けた動き(例:新しい捜査の出発)

 

3幕 展開のスピードアップとスペクタクル、カタルシス

3-1:動きの活発化(例:真犯人の浮上)

3-2:スペクタクル(例:真犯人に崖の上で追いつめられる)

3-3:カタルシス、沈静化(例:犯人逮捕、雪が舞う)