構成・展開・軸

今回は構成のお話をすると予告しましたが、その前に構成の定義について。

物語は1人の登場人物だけで成立することはありません。よい物語は人物それぞれに問題と解決が用意されています。たとえば、宝物の探求から発見へ。あるいは片想いから恋愛(あるいは失恋)へ。あるいは父との葛藤から和解へ。つまりみんなにスタートとゴールを用意するわけです(今あげた3つはインディジョーンズに表れます)。そのスタートとゴールをつなぐ線を、私は「軸」と呼んでいます。軸が相互に影響し合って物語は進んでいくわけですが、その変化を「展開」と呼びます。

「構成」は展開を節目ごとにユニット化したものと考えればよいでしょう。ある人物の心境が変化した瞬間と、次に変化する瞬間をつないだ部分。あるいはある人物の登場から退場まで。あるいは暗転から暗転まで。小さな箱が集まって大きな箱を形成し、それらが集まってさらに大きな箱を形成し、全ての箱が集まって物語という箱を形成する、それが「構成」とお考えください。

ええっと眠くなったので、今日はここまで。次回は「構成とは演出や役者・スタッフに物語を伝えるための文法」というお話。