ベルヴィル・ランデブー

大人向けのアニメーションは気になります。
silent-storyは絵を使って話を作るものですが、アニメーションはそれに最も近い媒体だと思うからです。
最近見たのはフランスの「ベルヴィルランデブー」。
改めて芝居における表情について考えました。この映画の登場人物には、ほとんど表情がない。表情があるように見えるのは、見る人がそこに表情を勝手に「読み取り、想像する」からです。子供の頃の人形遊びを思い出せばわかりますが、人は表情のないものにも、その前後の物語から勝手に表情を読み取るのです。
おそらくこの映画の監督さんはそれをとてもわかっていて、上手に使った例ではないでしょうか。
人物の表情で物語を「説明」しない。それは見る人にゆだねる。物語とは、作成者側だけでつくるのではなく、見る人との共同作業だと言うことなのでしょう。