8月8日木星。今日はトイレで考えた

夜10時頃の仕事の帰り道、空を見上げると木星が光っていた。あの明るさと色とキラキラ感が少ないのはどう見ても木星。仕事のことを考えながら歩いていたのだが、ふとあそこまで何にもモノがなくて、ものすごく遠いんだなあと考えたら力が抜けた。やっぱり宇宙はすごい。宇宙はビッグだ。あたりまえや。
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今日はトイレで考えた。こんなに文明が発達してこんなにすごいビルとかできても、人はトイレにいかなあかん。排泄せなあかんわけやね。パソコン使うようになっても、携帯電話使うようになっても、ネットだけで仕事や生活できるようになってもトイレにいって出すもん出さなあかん。なんでや。出したらそれですむわけやのうて、おなかがすくから、おなかが好きすぎたら生きるのが終わるから、口からなんか入れんとあかん。工業が発達しても料理はアナログ。オフィスの天井からチューブがぶら下がってて、それをチューチュー吸ったらおなかいっぱいっていうわけにはいかんらしい。そんなふうに3食じゃなくても1〜2食はそうした工業的に作った栄養を取る仕組みにした方が食料危機とか自給率とか飢餓とかなくなりそうやけど、人は歯で噛んで舌触りとかにおいとかないと食べた気がせんらしい。つまり栄養じゃなくて料理を欲しがってるのやね。まあとにかく人は料理のため、そして排泄のために働かんといかん。入れて出すために働かなあかんねんけど、働くのは食べて出すほど自然に行えることじゃなくて、他の人への気遣いとか腹立ちとか媚とかごまかしとかがどうしても発生するので(そうじゃない働き方もありますけど、ここは一般的な人の労働ということで)、イライラとか自責とか、鬱になったりする。なんかすごい無理をみんなで暗黙のうちに自分に強制してやってるわけね。なんかおかしな話ですけど、ほんまのことです。
で、木星見て。
ああだこうだ言うて働いても、みんな所詮地球の上の出来事でしかない。みんなね、たまには木星でも見上げましょう。あの星は地球の100倍も面積があるのに、でも全部ガスで、要するに何にも役に立てへん気体が地球の1000個分あるんです。そしてあそことここの間には、空気も何もない。あえて言うなら空虚しかない。すっぽり文字通りに何もない。
そんなんありか。仕事って、時間とかあいてたら「効率よく」とか言われて埋めることを強要されて、空間もあいてたら「コスト減らせ」ってそれも埋めることを要求されて、でもあっちとこっちの間には何にもない。すごいなあ。今日の仕事はむしろ「うまいこと行ってよかったなあ」と自分のことほめてたけど、それでもこの偉大な空虚さにはかなわへん。ビッグや。宇宙はビッグやなあ。