前回は物理的な制約からアイデアを出すことについて書きました。
次は文献をあさってみましょう。
誰かがすでに同じようなことを書いているかもしれないし、ほかの人のテキストからもっと面白いことを思いつくのは、よくあることです。「オレだったらこんな風にするのに」とかね。
今回は「怪談」について、いろいろあさろうと思いました。ちょうど夏なので、書店に行けばたくさん怪談フェアをやっています。
でもやめました。
読むと他の怪談ぽくなってしまいそうなので。前も書きましたが、あれ好きじゃないんです。リアリティがないから。怪談というファンタジーになって終わってしまうんですよね。そこから外には出ない。
だいたい怪談は読んだり聞いたりするから怖い。スターウォーズでしたか「恐怖は想像の中にのみ存在する」です。スティーブンキングでしたか? まあいいです。映画ならまだしも、舞台でおいわさんのメイクを見せられても、私は引きます。だってつくりものじゃん、てバレバレです。
耳なし芳一の耳とるとこって、舞台でどうやるんですか? いや、技術的な問題じゃなく、耳がとれたところで、小さすぎて後ろの方の観客には何やってるのかわかりません。
そう言った既存のテキスト版怪談をなぞっても脚本にはならんでしょう。
じゃあ、自分がリアリティを持って怖い、あるいは気味が悪いと思うのは何なのか。あるいは興味を持てる怪談は何でしょう。そう言うのは、自分の中のストックや思い出を探すしかないと思うのです。でもすぐに思い出せないので、時間をかけて探すことにしました。
つづく。