さいごのプラネタリウム

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まちにすむ人がいなくなったので、

ビルや工場や家のあかりがへった。

だから、プラネタリウムが映すよりも、ほんものの夜空の方が、たくさんの星が見られるようになった。

だからだれも見にこない。

プラネタリウムは壊されることになった。

そして最後の夜。

観客が一人もいない中で、プラネタリウムは満天の星を映し出した。

そして宇宙の果てにある、だれも知らないひみつの星を

壁に映し出してすぐ消した。