2周まわらないとスケッチが始まらない

今日はバラのスケッチをしようと思い、雪印種苗さんに参りました。バラはまだたくさん咲いていました。

でも、いつものことですが、なかなかこれと言って「描きたいなあ」と思う花が見つかりません。よくあることなんですよね。頭の中のモードがスケッチに切り替わっていないせいだと思います。

たいてい園内を2周くらいして、前に見た花をもう一度見て「あら、これ意外にいいかも」なんて思い直して、やおらスケッチブックを出して描き始めます。

クイーンオブスウェーデン。キリッとまとまった小さな花が魅力です。イングリッシュローズにしては枝が外に流れないし、花も小ぶり、葉っぱも小ぶりです。

1つ描くとなぜか、「これもいいかも」などと思って別の花を描き始めます。

伊豆の踊り子。フランスのメイアン社の作出ですが、日本での流通名はめっちゃ和風になっています。前まで英語表記が「dancer of Izu」だったように思いましたが、今日見たら「dancing girl of Izu」になっていました。

そしてだんだん調子に乗ってきます。ここまでバラの花びら1枚1枚にとらわれがちだった目が、だんだん花をかたまりとして捉えられるようになってきます。

ジョン・クレア。古いイングリッシュローズです。枝が赤いですね

そうなると花びら1枚1枚を描く怖さが減ってきます。花全体が大雑把に球やドームなどの幾何学的な形で見えるようになり、枝の動きが琴線に触れるようになってきます。すると全体をどんな風な絵にするかも自ずと一瞬で浮かんできます。

ハニーキャラメル。おいしそうな色。

描くごとに別の色やタイプの花を選ぶと、メリハリが効いて「これはこんな風に描こう」というイメージも浮かびやすくなります。

ローズ・シナクティフ。ややはかなげな紫色。

スケッチは、そこに存在しないものをプラスしたり、あるものを変えたりするのはダメですが、無理に全部描かなくてもかまいません。どこまで描いて、どこからは描かないか、というのは自分の裁量なので、それで絵の印象がずいぶん変わってきます。

よく5枚も描けました。いつもは集中力が続くのは3枚あたりまでなので、とても良かったと思います。

ではまた明日(たぶん)