幕ごとのメリハリ、あるいは共通項

ストーリーのアイデアは出たけど、それ以降進まない。あるいは、考えたストーリーが自分でも単調だと感じる。そんなことは誰でもあります。
演劇の脚本はたいてい3幕か4幕で構成されますが、それぞれに何らかの制約をつけることで、メリハリもたらすのも、観客の興味を維持したり、自分の脚本を作る動機を維持する上で有効な方法です。
例えば話が男女の恋愛ものだとして、1幕は二人とも同時に舞台に出ている時間は長いけれど、会話はほかのものとする。2幕はそれぞれ一瞬しか登場しないけど、一言ずつ言葉を交わす、等。またあるいは全ての幕で二人は登場するが、会話は最後の幕でしかしない、とか。
逆に、全幕共通の制約を設けることでも想像力を刺激できます。例えば、全ての幕に何か「黒と白のチェック模様」のアイテムを使う、とか。実はこれはジム・ジャームッシュの「cofee & cigarettes」のアイデアです。
書かなきゃいけないけど何も思い浮かばないときは、ストーリーからだけでなく、設定のメリハリや共通項から考えるのも、良い方法です。