締め切り間際の仕事をさぼって本屋に足を向けました。このところお気に入りの立ち読みコーナーは新書のところ。おもしろそうなタイトルの本を立ち読みするだけでも楽しい。
で、手にしたのがこの本。立ち読みではすまされそうにない内容だったので買いました。
「新・戦争論〜積極的平和主義への提言」というタイトル。内容を読むと、主張として、「国家間戦争」の時代は終わっている、これからは不戦の時代だ、ということが書かれていました。領土を基本とする覇権主義は時代遅れで、また平和の実現のために日本は「町内の安全は自分たちで守る市民」と同様、積極的に国際平和に関与しなければならない、そのためには憲法9条も見直そう、ということらしいです。
構成はしっかりしています。でも疑問符が解消されないまま終わってしまった感じがあります。
- 不戦の時代になるという理由が、世界史の流れだからというが、流れだけでそう判断してよいのか疑問
- 戦争やその後の占領のコストと国家の利益を考えれば、コストが増大が避けられないことが「不戦」の理由のような気がするが、そのあたりのつっこみが数行しかない
- また領土(国家)と個人の関係が情報と経済のグローバル化によって揺らいでいることも「不戦」の理由のような気がするが、そのことについて書かれていない
- 積極的平和イコール武力行使という理由がわからない。町内会の平和が暴力によって揺らぎそうなとき、それを抑止するのは町内会員個人の暴力なのか? むしろ町内会組織の持つ自警団ではないのか?
- 紛争や理不尽なテロリストに対して、ほとんど有効なことが書かれていない。これらの発生はやむを得ないのか?
などなど。
疑問はあれど、「戦争を終わらせるには?」考えたことのある人には少しおすすめです。
ただ、チラチラ出てくる著者の自尊心や自慢には目をつぶってください。