ああ、すばらしき物欲劇場

近頃のように絵を描く前、私の物欲を刺激する場所はヨドバシカメラでした。
デジタルカメラ、フィルムカメラ、パソコン…。いずれも価格は高く、さわり、ファインダーをのぞき、モニターを確認し、カタログを持ち帰る…それがうれしくも手に入れられぬ歯がゆさをもたらし、心の中はいつも「いいから買っちゃえよ」「いや金がもったいないじゃないか」という葛藤の渦でした。
で、いまは札幌市中央区の大丸セントラル。画材です。
ウィンザーニュートンの固形水彩16色パレットの前で、私は何度ため息をついたことでしょう。ほんの少ししか濃さの違う鉛筆を何本買ったことでしょう。「いろいろ試さないとわからないから」という理由で何本の色鉛筆とパステルを買ったことでしょう。だいたい、画材がパソコンみたいに高くないのが問題です。鉛筆150円、固形水彩1色500円、水彩チューブ180〜500円。すごく敷居が低い! 物欲への抵抗がままならない場所です。
その誘惑からか、週のうち、3回は行っています。
もちろん、今日も行きました。
すると、なななななんと。
シュミンケホラダムの固形水彩が! だって、これ、今まで大丸セントラルになかったんですよ! 買うならネットか、東京出張の時に銀座伊東屋に行くしかないと思っていたのに、目の前にあるなんて! ……ほしい。
いや、まて。実は私は外出用にシュミンケホラダムの8色セットを持っているではないか。問題はそれではない。固形水彩が100種くらい、そこに並んでいるではないか。そもそも今日ここに足を運んだのは、固形水彩のペインズグレーが欲しかったからではないか。ラウニーでいいか、と思いつつ、やっぱりむやみに色を増やすのはよくないだろう、そうだ見てから決めよう(物欲に対する結論の先延ばし)と考えてやってきた、私の目の前に、まさに目の前に。
ホラダムの商品の前で立ちつくすこと5分。

今日は何とか物欲に打ち勝つことができました。
でもこれからも私は大丸セントラルに行くことでしょう。そして、商品の前で立ちすくむことでしょう。もしそんな私を見かけたら、決して言ってはいけません、「これくらいならいいんじゃない?」と。