ついてくるついてくる

先日、オウムをつれた観光客について書いたら、naofulさんから面白いコメントをいただきました。

前にですね、会社のそばの交差点あたりを、本を読みながら歩いている男性(推定年齢45歳)がいました。男性はドトールコーヒーの前辺りから立体駐車場の前を通り過ぎ、くるりと90度向きを変えて、お焼き屋さんの方に向きを変えました。その間、ずっと読書中。まあ、そこまではさほど不思議ではない。私が気になったのは、その男性の後を、ずーっと20羽くらいの鳩が追っていたこと。

見たかったですね。その男性はそのことに気づいていたのでしょうか、それとも毎度のことなので気に留めていなかったのでしょうか。あるいは鳩が追っていたのは男性ではなく本だったとか。「次は俺に読ませろな」とか言いながら。だとしたら何の本だったのでしょうか。『愛の流刑地』だったら面白いんですが。そういえば以前、とある大きな花屋さんの会長さんと喫茶店でコーヒーを飲んでいて、当時日経に連載中の「愛の流刑地』についての話になったんですが、「あれはいただけないな」と会長さんがおっしゃいました。「そうですね」と言いながら、いや、実際「つまんねえ小説だな」と思っていましたが、結局私はその後も連載が終わるまで、最終回まで読んでしまいました。「これで終わりかい!」と突っ込みを入れたくなる感じでしたが、まあ、それで最終回の終わった夜、その結果について考えながら歩いていると満月がきれいに見えました。コンビニを過ぎ、公園にさしかかっても月がきれいに見え、その夜は星もいっぱい出ていて、それらも当然コンビニから公園まで見えていて、ありゃ、星がついてくるみたいだなあ、と思っているうちに家に着き、家の中からも窓ごしに星が見えていて、晩ご飯をさっさと食べて風呂に入っても風呂から見えて、風呂もその日はすぐに上がって寝ることにしたのですが、寝る時にも窓の向こうに見えていて、というか向こうがこっちをのぞいているみたいで、寝ぼてるせいかと思ったら、20くらいあった星が口々に「今日はこれで終わりかい」と言いました。

ついてくるついてくる」への1件のフィードバック

  1. 引用していただけるとは光栄です。
    以前に読んだこれ(http://silent-story.typepad.jp/blog/2006/03/post_c47f.html)で、一度思い出していたんです。
    個人的には鳩より星に追いかけてこられるほうが、
    ロマンチックでいい夢を見そうですね。

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