北海道の個人の庭

園芸ライターという仕事がら、毎年100件近く、個人の庭をまわります。

他府県の庭も見ましたが、北海道のレベルはおおむね高いという印象です。

たくさんありすぎてどこに行けばよいのかわからない、という人のために、各地域ごとのオープンガーデンの特徴などをメモしておきます。

岩見沢

20年前からイングリッシュローズを販売する店があったこと、バラ園があったことなどから、バラを中心とした植栽が多く、また全国からも多くのリピーターがやってきます。私の地元だからということでひいき目に言うわけではありませんが、バラを上手に使ったよいお庭がたくさんあります。
見頃は6月末〜7月頭。

旭川

宿根草とバラを使った、質の高い庭がたくさんあります。
バラにこだわらなければ、6月下旬〜7月中旬くらいがベスト。
オープン期間とは別に、私自身、だいたい1カ月ごとにおじゃまさせてもらっているお庭がいくつかあります。同じ庭でも季節ごとにきちんと見せるお庭を造られている方が多いということでもあります。
同じ旭川市内の上野ファームと合わせてめぐるのがおすすめ。

東川、当麻など旭川周辺

まだあまり知られていませんが、旭川の東に位置する市町にはすてきなお庭がいくつかあります。町外・道外から移られた人も多いのも特徴です。私もまだきちんと取材できていないところが多いのが残念です。
富良野にはオープンガーデンがないのですが、上富良野町には懇意にしていただいている素晴らしいお庭があります。

小樽

望洋台・桜の町で年に1度、6月末か7月頭に1日限定のオープンガーデンを行なっていて、私も毎年お誘いいただいておじゃましています。
住宅街にあり、「北海道的な」広さで見せる庭ではありませんが、コンパクトな中にバラと宿根草を組み合わせた、整った植栽が見られます。

北広島

地元の花の会のメンバーを中心に、とても素晴らしいお庭がいくつもあります。
バラ、宿根草、樹木とバランスのよい庭が多いのも特徴です。
またオープンガーデンの期間が長いお庭もいくつかあって私も年に1度はご挨拶に伺います。
どこも訪問者との交流をとても楽しみにしている様子が伺えます。

伊達、室蘭周辺

楽しんで庭づくりをしている方がたくさんいらっしゃいます。いわゆる「イングリッシュガーデン」的な理想像とは別に、等身大で庭をつくられています。
ガーデン親睦団体のメンバーが、毎年2日間のオープンガーデンをしており、私も毎年お邪魔させてもらっています。

函館および道南

函館市内のオープンガーデンの数は多くありません。せたなとその周辺には素敵な庭がいくつかあります。懇意にしていただいているからというわけではありませんが、もっとおじゃまして、いろいろな媒体でご紹介したいところです。

帯広・十勝地方

十勝の雄大な景色と同様、とても広いお庭がいくつもあります。地域限定のオープンガーデンパンフレットがあり、その主催者さんにお世話になって、取材がてらいくつかお庭におじゃまさせて頂きました。いずれもその人ならではの個性と、建物や周囲の景観とのマッチなど、とても高いレベルのお庭がたくさんあります。

苫小牧と釧路

2つの街はとても離れていますが、どちらも夏の気温が上がらないという共通項があります。そのためバラの開花は遅く7月中〜下旬ごろになります。
植物の越冬という意味では、とても厳しい地域ですが、素晴らしいお庭がいくつもあります。
北海道の庭巡りをするなら、ブレインズ発行の「オープンガーデン オブ 北海道」はぜひご覧ください。
200軒を超えるオープンガーデンの連絡先、住所が掲載されています。
なおオープン日以外の訪問はご遠慮ください。

北海道の個人の庭」への2件のフィードバック

  1. 花レターマガジンのスタートおめでとうございます。
    無料購読にされたのですね。
    せたなや高橋邸をご紹介いただきありがとうございます。
    道南へお越しの際にはぜひお立ち寄りください。
    花レターや花新聞のエッセーも毎回楽しませていただいています。
    今年も藤川さん情報を参考にしてお庭訪問をしたいと思います。

  2. 大関さん、コメントありがとうございます。できればもっとお邪魔したいとおもっております。今後もよろしくお願いします。

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