春のことを考える

いろいろな絵を描きたいと考えているんですが、最終的には敬愛するディック・ブルーナ先生のような絵を描きたいと思っています。でも真似ではなく、自分なりの描き方で、シンプルに描くとなると本当に難しいです。1年や2年でどうなるものではなく、おそらく絵を描き続ける限りずーっとその事を考えながら試行錯誤していくのだと思います。

ディック・ブルーナ先生の絵本の一つに「花のほん」というのがあります(日本語版はなくてオランダ語版だけがありますが、日本でも販売しています)。これに掲載されている花の絵のような絵を描きたいなあとずっと思っています。野菜でも「うたこさん」シリーズにリーキの絵が出てきたりしますが、それがまた素晴らしくシンプルでかっこいいのです。

どの花も野菜も1画面に1つだけ描かれています。ご存知のように、僕の絵は1画面にたくさん描く方式です。というのも、1画面に1つというのは、とてもデザイン的に、あるいは画力的にピタッと決まっていないと鑑賞に耐えられないからです。

絵は画面の中にたくさんの情報量を込められると、鑑賞の満足度が上がります。僕は技術が未熟なのでたくさんの要素を盛り込まないといけないのですが、ディック・ブルーナ先生は1つの花もしくは野菜だけで画面の中に情報量をたくさん盛り込めるのです。見ていて飽きないのです。シンプルの極致ですね。

まあ、それができないなりに、僕にとってそれに一番近づけられる花はなんだろうと、ずっと考えています。おそらく答えは野草のどれかだと思います。たぶん一番思い入れを込められそうだから。どの植物も好きですが、やはり北海道の春を迎えてやっと世界がモノクロからカラーになった時に目にする花は本当にうれしいものです。

そんな事を考えているうちに、ひとまず野草の絵を描きたくなりました。

やはりここでも1画面にたくさんの植物(笑)。

野草を描いていると、逆に春が恋しくなりますね(笑)。とても待ち遠しい。でも今年は雪が少ないから例年よりも早く来そうですね。

ではまた明日(たぶん)