小さな乗客

昨日の昼さがり、バスで妻の実家に行きました。
途中、誰もいない停留所でバスが止まり、ドアが開きました。
タンポポの綿毛が一輪、フワフワと入ってきて、僕の斜め前の座席に落ちました。
バスは発車し、そのままひと駅、ふた駅と過ぎていきます。
ふと見ると綿毛からは芽が出てきました。
やがて葉が出て茎が伸び、小さな黄色い花が咲きました。
バスはやがて街から山の中に入っていき、あたりは緑がいっぱいに。
そのうちまたバスが止まりました。
タンポポは綿毛になって窓から出て行きました。

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