ちょっと福島に行ってきました

福島県の田舎にある古いお家に泊めてもらいました。近くの温泉などを回ったりしただけですが、日頃知っている北海道の風景とはかなりちがいます。

まず山がどこにでもあります。そしてその谷の奥にまでちいさな田んぼがあります。民家は道路沿いにまばらにあり、どこにも小さな畑と果樹が植えられています。一見しただけでエラそうなことは言えませんが、少なくともつつましくて小さなことも大切にする暮らしがあるように見えました。

泊めて頂いたお宅の中。いろりのある部屋を上から描きました

泊めて頂いたお宅の中。いろりのある部屋を上から描きました

それにしても北海道にいると(というより福島・宮城県以外にいると?)分からないことが多いもので、木になったカキや山のイノシシが食べられないそうです。イノシシが減らないと畑の被害が多くなり、世話をする人の減った田畑はいっそう荒れます。

また原発から遠くなるほど線量が低下するのではなく帯状に高い地域があるようです。その中でもスポット的に線量の高くなる地域があり、飯館村などのはその典型のようです。私は線量の高い場所は福島第一原発から近い所なのかと思っていました。またニュースによると現在避難している人の数は12万人以上ということで、こういう情報って定期的に報道されるべきのような気もしました。

仮設住宅もちらっと見ましたが、避難されている人達の前の暮らしは僕が見た民家の風景とほぼ同じだったと思います。今まで独立した暮らしを営んでいたそれぞれの家が、効率化とはいえ同じ形の長屋に押し込められているのは、ご本人たちには何とも動物的な扱いに感じられるのではないかという気がしました。

効率的といえば畑や田んぼはどれも小さく機械が入りづらいように見えます。北海道の千歳周辺や十勝などでよく見られる、広い畑に大型の機械を入れての農作業に比べて非常に心もとない気もしますが、だからといってそれがなくなっていいとは思えません。じゃあどうすんのよ、という答えはないのですがまた折にふれて、できれば季節を変えておじゃましてみたいと思いました。

仙台空港の展望台で

仙台空港の展望台で

ちょっと福島に行ってきました」への2件のフィードバック

  1. 分からない事のなんと多い事でしょう。
    福島の事はテレビの特集番組などで見たり聞いたりすることが多くなりましたが、やはり心にずしんと重いものを
    投げかけられた気になります。どんな小さな畑で、猿除けやイノシシ除け、鹿除けなどを張り巡らせても作物を
    作っていた暮らしがあったはずです。
    今の仮設住宅の暮らしも「暮らし」のスタイルが変わっただけ?違いますよね。
    暮らしを取り戻す方法はないものでしょうか?

    • 今回は原発や震災について考えることが目的ではなかったのですが、福島に行く機会を得られたのはラッキーでした。もう少しきちんと考えたいと思いました。

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