先日、B2サイズのご注文の絵を描きあげたことを書きましたが、ご注文主さんからここで紹介してもいいというご了解を得ましたので、掲載します。

フレームに入れる前の状態です。

ガーデン奥のベンチに座っている人物は、ご家族に合わせています。「人を描いて」と言われたときは、必ず「似てなくていいなら」という条件を添えさせていただいております。僕は花は描けても人が描けないんです（笑）。

だから人を描くところが一番緊張します。

そしてこういう風景的な絵でも僕は花をきちんと1つ1つ描きたいと思っています。花は模様として存在しているのではなく、それぞれ生きているものですから。だから花と背景のキワの部分をどうするかも悩みます。

そして何より、たくさんの種類の花を過不足なく画面に入れることも難関！

描いている途中で「あ、持ちネタを全部使ってしまった！」というのはアウトです。だからできるだけ描ける植物の数を温存したいものの、一方で可能な限りたくさんの種類を入れてあげたい。そのあたりが自分の中で難しいところです。

では最初に下書きをすればよいのですが、あまのじゃくなんですね、下書きどおりに絶対にやらないんです（笑）。だいたい下書きなんて机上の空論だし、水彩画ってライブだ（と僕は思っている）し、なんてうそぶきながら描いてます。だから途中で「うわー、このエリアになんの花入れよう」なんて頭を抱えることもしばしばです（笑）。

でもなんとかこうして、入れたい花は全部入れ、色のバランスもなんとか保ちながら絵にすることができました。本当に良かったです。多少「もうちょっとここはこうするべきだったかも」という部分はないわけではありませんが、ライブってそういうもんです。多少音程が外れていようが、歌詞を間違えようが、全体としての勢いとか流れのほうが大切です。整えすぎて「バランスはいいけど、見ていて何も感じない」絵になる方が怖いです。偉そうですね（笑）。

それにしても、今日は久しぶりにひどい吹雪でした。車で走っていてホワイトアウトはこの冬初めてです。本当に怖い。雨雲レーダーをチェックして出かけないといけないですね。

車のドアも、また凍って開かなくなりました（笑）。