つちづくり ビギナーさん講習3

肥料をたくさん入れても「いい土」にはならないんです。

「いい土」というのは、水はけが良くて、そこそこ水持ちもよくて、ふかふかな土です。

それをつくるためのコツは1つ。

それは有機質を混ぜること。
有機質というのは、腐葉土とか牛ふん堆肥です。
(堆肥は「肥」ってつくけど、肥料ではありません)

で、何に混ぜるかというと、基本土に混ぜます。
基本土というのは、ベースになる土のこと。
庭の場合は庭土そのものです。
鉢の場合は、黒土とか赤玉土を混ぜたものです。

有機質と基本土の割合は、だいたい3:7くらいと思っておくとよいでしょう。
あまり厳密じゃなくてもいいです。2:8でも変わらないかもしれません。

あと、植物の種類によってこまかく土の配合を変える人もいますが、あまり関係ありません。
多肉植物とか、ラン、水生植物のようにかなり特殊な環境を好むものは別ですが、一年草や宿根草などの草花、低木を植えるならあまり変わりません。

多少理想とちがっても、植物自身でそこでそれなりに育つように合わせてくれます。
配合にナーバスになるくらいなら、よく日が当たって、風通しのよい場所で育てることに力を使ったほうがいいです。

基本土の種類

黒土

火山灰土。文字通り色が黒いです。鉢植えの基本土で、地植えには使いません。

赤玉土

大玉、中玉、小玉とあります。水はけをよくするときに使います。地植えには使いません。

田土

水持ちをよくするときに使います。地植えには使いません。

鹿沼土

酸性が強いので、ブルーベリーやツツジを育てるときに使います。地植えには使いません。

ミズゴケ

ランを鉢で育てるときに使います。

火山礫(れき)

多肉植物や、高山植物を育てるときに使います。

有機質の種類

牛ふん堆肥

完熟していないと、土中で発酵して、その熱で植物の根が傷むことがあります。

腐葉土

落ち葉などを発酵させたもの。雑木林の土みたいなものです。

ピートモス

腐葉土のミズゴケ版。酸性度が高いので、ブルーベリーやツツジを育てるときに。

そのほかの土

バーミキュライト

雑菌が少ないので、挿し木や、タネまき用土として使わます。地植えには使いません。

パーライト

鉢土の通気性と排水性の改善に使います。地植えには使いません。

ゼオライト

鉢土の根腐れ防止剤。地植えには使いません。

培養土

こうした土を1つ1つ買ってくるのはたいへんですよね。そこで、はじめからこれらをブレンドしてあるのが、培養土です。どういう配合になっているかは、各社それぞれ。